二十一、血盟(4)

「しっかし君んとこは面白いよねえ。似たもの兄弟だよね。」
「え、似てますか?」
「顔?」
「違うよ、性格。」
「えっ! ウソでしょう。真逆ですよ。」
「へえ、似てるってかい。へっへっへ、可哀相によ。てめえが俺のことをいつも毛嫌いしてやがんのは近親憎悪だったってわけか。ギャハハハ、ダッセー!」
「うわ感じ悪っ! 自分こんな性格悪くないですよ。どこが似てますか?」
「頑固でちょっと変人なとこ。アハハハごめんね。」
「変人って言われましたよ。怒らないんですか? なに嬉しそうに笑ってんですか?」
「いやあ、よく見てるなあと思ってさ。季寧たしかに頑固で変人だもんね。」
「えっ、どこが? 自身のことを棚に上げてよく言いますね。少なくとも隊長よりはまともですよ。」
「自分でまともだと思ってる奴に限ってズレてるもんなんだぞ。まともだと思い込んでいるから自分で修正できないんだ。」
「いっつも隊長の言うことを素直に聞いてるじゃないですか。どこが頑固なんですか?」
「えー? いっつも我が道を行ってんじゃん。内心気に入らないけど一応調子を合わせておこう、っていうような半端な態度をとらない奴だよね。季寧の第一印象それだもん。初対面の時さあ、俺甘いお菓子を勧めたじゃん? そんで甘いもん好きかって聞いたら、お前キッパリと『いえ』って否定したよな。俺スゲエなと思ったんだ。今どき珍しい気骨のある若者だと好もしく思ったのだよ。」
「なんでそんな細かいことをいつまでもネチネチと覚えてるんですか? ほんと性格悪いですよね。」
「そうやって俺に吐いた呪いの言葉は全て自分に返ってくるんだぜ。なんせ俺らは似たもの兄弟らしいからな。へっへっへ、お気の毒。」
「仲いいよねえ。ほんと面白いよね、君ら。」
「オエ。最悪。具合悪くなりそう。」
「だから近親憎悪だって。ギャハハハハ。」
「なに喜んでんですか。馬鹿ですか? っていうか、馬鹿だ。断言。」
「まあそう褒めるなって。」
なにが嬉しいんだよ。馬鹿かよ。



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